Wii VS PS3はモテと非モテの代理戦争だっ

PS3Wiiが発売されて2ヶ月程度が経過しました。現在のところWiiPS3の国内販売台数はダブルスコア、Wiiはまだどのお店でもなかなか買うことができず、PS3は逆にどこでも店頭在庫ありと2007年の2月の段階では2つの次世代ゲームハード機に大きな差がつきました。いろいろなところでいろいろな人が違った分析をしています。なのでここは海賊盤も話題性にのってこの話題を取り上げたいと思います。

数字的なことを言えば2007年1月21日までの国内販売台数はPS3が59.3万台、Wiiは131.3万台、X-BOXは32.7万台となっています。(既発のPSPは471.5万台、DSは1450.9万台、データはエンターブレイン調べ、ITmedia経由

どうも、岡崎のWEB2.0企業コムショップ通販の代打担当です。しつこいようですが岡崎のWEB2.0企業は笑うところです。話がそれてスイマセン、とりあえず、WiiPS3に話題を戻しましょう。

たとえばWiiPS3の争いにおいて上記のような表を作ることは簡単なことなんです。でも代打担当はこういう表を使った分析はあまり得意ではないので他の方にまかせたいと思います。表の内容が事実と大きく異なってるってツッコミは許して下さいね。代打担当が大急ぎでさっき作りました。(DSの話題性【検索数】が低いのもなんだか変ですしね)


WiiPS3はそれぞれ任天堂SONYという今までのゲーム機のシェアを争ってきたふたつのメーカーの据え置き型次世代ハードということになります。もう発売されているのに次世代ハードというのも変ですが、まだまだ普及台数が低くお客さんの心をワシヅカミにするようなキラータイトルがでているわけでもないので、まだ次世代ハードと呼びたいと思います。で、この任天堂SONYというメーカーの本質の違いがそのままゲーム機の方向性の違いおよび現在の状況の差になっていると代打担当は考えます。WiiPS3というふたつのゲーム機を見ていると、モテと非モテの関係性を考えてしまいます。もはや「モテは非モテの対義語じゃないよっ」と詳しい人からは怒られてしまうかもしれませんが、ここは誤読を押し通します。

結論から先に言ってしまえば任天堂は「伝わる仕組み」を持っている商品を売る会社、つまりWiiおよびDSはその独特なインターフェイスと、生活や会話ということを練りこんである今までの常識からすると少し変わったゲーム性でプレイしたことを伝えずにはいられなくなってしまうんです、これが「モテ」の正体です。逆に現在のSONYには「伝わる仕組み」が商品になく、自分は自分の価値観のわかる人間にだけ伝わればいいのさという「非モテ」な思想で満たされたゲーム機がPSPであり、PS3だと思います。

では任天堂SONYの違いってなんでしょうか。そもそもの2つのメーカーの出発点を考えてみました。
任天堂花札やトランプを作っていた会社で、SONYウォークマン(ヘッドフォンステレオ)を作った会社です。ここの違いにハードの方向性の違いが出ているのではないでしょうか。

任天堂花札やトランプを作っていた会社と書きました。もちろん、花札やトランプも一人で楽しむことができます、けれどこれらのアイテムは基本的に複数の人間でコミュニケーションを取りながら楽しむアイテムだと思います。任天堂が最初に出したゲーム機はファミリー・コンピュータ(略称ファミコン)でした。ファミコンには2コントローラーがあり、初期の任天堂のゲームは必ず2コンを利用するものばかりでした。そうです、ファミリーに向けられたゲーム機なんです。多分、最初のファミコンを設計した人は家族の真ん中におかれたゲーム機を想像したんだと思います。でも、現実は違う方向に進みました。ただしファミコンは当時のゲーム機としては圧倒的なグラフィックを持っていたためその天下を独り占めすることが出来ました。その中で任天堂はおそらく初期のコンセプトを失ってしまったんだと思います。その間違った進化の過程の中で生まれたのがスーパーファミコンです。このハードが象徴的だったのは2コンの取り外しが可能だったことです。

参考画像1参考画像2

任天堂はいつの間にかコミュニケーションをとるためのゲームから一人楽しむためのゲームを提供するメーカーに変質していたんですね。本来の自分たちの立ち位置とは違う部分で戦っていたんです。当初はそれでよかったんです。プレイステーションの登場までは。

SONYウォークマンを作った会社です。要するに個人が個人で楽しむための機器を供給させたら天下一品です。任天堂は戦ってはいけない戦場でSONYと喧嘩してしまったんです。ゴリラが海の中でサメと戦ってはいけません。棍棒をふりまわしたくらいでは勝てません。しかも任天堂の新ハードは明らかに遅すぎました。

その後のSONYの快進撃はご存知の通り。SONYはPSの後継機としてPS2というゲーム機を発売しました。PS2はDVDという個人で楽しむ兵器を搭載したゲーム機で市場を完全に制圧しました。

任天堂は死んだのでしょうか?否、否、そうではありません。ゲームボーイがありました。でもゲームボーイなんて個人で楽しむゲーム機じゃないですか、ウォークマンそのものじゃないですか。今までの話と違います。任天堂の主戦場ではないはずです。ところがそうではなかったんです。ポケモンがいました。ポケモンピカチュウ頼みのキャラクタービジネスという考え方もできますが、今になって思えば低年齢層を中心とした、コミュニケーションツールとしての意味が高かったんだと思います。すいません、代打担当は世代が違うためポケモンあんまり詳しくないです、でもそんなふうに想像します。

とにかくポケモンってパーソナルな世界+コミュニケーションなんですね。そうやってニンテンドーは世界をもう一度枯れた技術できりひらいたんです。

その延長線上に登場したのがDSでした。

とにかく任天堂のコンセプトは「モテ」です。唐突ですね。「モテ」ってなんでしょう?この場合の「モテ」というのは話題が豊富で、おみやげを持たせてあげることを忘れない心だと思うんです。
たとえば脳を鍛える大人のDSトレーニングというソフトがあるんですが、このソフトのCMは女優の松嶋菜々子がやっていて、松嶋菜々子がDSに52歳と判定されるんですね。これを見た人たちは自分だったら何歳だろう?と漠然と思うはずなんですよ。○○歳ってインパクトのある数字のために印象に残りやすいんですね。普段の会話のネタにも使いやすいと思うんですよ。で、実際にプレイした人が○○歳だったんだよって言わずにはいられない環境が作られてるんですよ。プレイしたことを聞いてるほうも「○○歳かよっ」って突っ込みやすいんですよ。奴(=DS)は自分がいないところでも会話が円滑に進むような気の使いっぷりですよ、普段の何気ない会話でもDSの話題で持ちきりですよ、自分がプレイしたら何歳だろうって考えたくなりますよ、これがDSが「モテ」と呼ばれる理由です。ゲームしてるだけで普段の話題を提供しているんです。

一方、PSPです。「俺さあ、昨日、ダビスタPSPで強い馬育てたんだ、G1を10個もとっちゃった、血統が凄いんだよ、父親が××で母父が△△で…」「ふうん…」「…」会話終了です。多分、話しかけられてるほうは一生ダビスタPSPはやらないと思います。思い当たることあるでしょ。あなたは間違いなく「非モテ」です。相手のことをいっさい考えていません。

そして時は流れWiiPS3という次世代ハードが登場しました。

Wiiは独特なインターフェイスで、話題をつねに提供しています。一回そのハードをさわったら誰かにその感想をもらさずにはいられない感の強いハードです。つねにみんなの注目のまとです。ちょっとしたみんなのアイドルです。話題性ばっちりです。彼(Wii)と話した(プレイした)ことだけで会話のネタにできます。一方、PS3は自分のスペックを黙々と語っています。俺のよさのわからない奴はついてこなくていい(=PS3はゲーム機じゃありません発言)とまで言ってます。PS2の時はそれでよかったんです。彼にはPSのゲームが遊べるという他のゲーム機にはない莫大な資産と、DVDが見れるというハンサムさが備わっていました、あんまりコミュニケーションの得意でない彼にみんなは夢中になりました。でも、今回は同じ手は通用しませんでした。

でもさ、おかしくねえ?話が破綻してねえ?そもそも、それならニンテンドウ64の時点で任天堂が盛り返してもいいんじゃねえ?なのに64どころかゲームキューブだって惨敗だったわけだしさあ。


ネットはその昔、マニアックな人専用と思われていた時代があります。ちょうどPS〜PS2の全盛期くらいじゃないでしょうか。今、そんなことを言う人は多分いないと思います。時代が少し変わったんじゃないかと思います。ネットでコミュニケーションをとることが当たり前の時代になりました。WEB2.0時代になってからの情報の伝達スピードにSONYがついていけなくなったんだと思います。理由はユーザー同士の情報交換を軽く見たんだと思います。つまりSONYは時代にマッチしなくなりつつあり、任天堂が時代にマッチしているだけなんだと思います。最先端の技術を持っている会社が、その技術が最先端であるがゆえに時代遅れになってしまったんだと思います。

モテと非モテの代理戦争はまだまだ続きます。PS3はこのまま負けてしまうんでしょうか。その可能性は代打担当にはわかりません。1年後のことを予想するのは難しいです。どこかで流れが変わって販売店にはWiiの在庫の山ができて、PS3はつねに品切れ状態になるかもしれません。きっかけがあるならPS3の値下げとキラータイトルファイナルファンタジー13)の販売でしょうか。

でも代打担当は今後2年くらいはDSが勝ち続けると思っています。奴は「モテ」と「非モテ」の両方の心がわかる憎い奴です。その後に勝つのはゲーム機としての携帯電話かもしれません。とにかく、そんなわけで代打担当は今日も時流にのってDS世界樹の迷宮とかプレイしてます。まだ地下5階です。アルケミスト×3のよくわからんパーティです。それではっ。