SONYは商品の売りどころを間違えていたのかもしれない

携帯ゲーム機の話です。

もともとニンテンドーDSSONYのPSポータブル(PSP)では2005年の11月くらいまでゲーム機本体の状況的にはほぼ5分5分のイメージだったんですね。ゲームボーイのソフトという資産があるぶんニンテンドーDSが有利にもみえましたが、コアなユーザー層は圧倒的にPSポータブルを支持していました。コムショップの店員の所有率は圧倒的にPSポータブル>ニンテンドーDSだったんです。

ニンテンドーDS本体がはじけたのは2005年の12月ごろ、つまり、クリスマス商戦のころだったと思います。状況的にはコムショップに「ニンテンドーDSありませんか?」の問い合わせの電話がたくさんかかってくるようになり、「なんでだろう?」と思い担当がたまたまヤフオクを見たらDS本体がとんでもない値段(定価+10000円)くらいであっという間に落札されていたんですね。まだDSライトが出る前の話です。

DSライトがその直後の2006年の2-3月ごろに発売されているはずですから、ニンテンドーDSとPSポータブルの決着がついたのは2005年の12月だったのかもしれません。ただ、それは、それまでの広告戦略なり、ソフト発売などの結果がこの時期に出たと考えていいと思います。なんせクリスマス商戦ですから。任天堂SONYの問いかけに対してお客様が答えを出しただけだと思います。

どうも、いつもながらの唐突な出だしですいません、コムショップ通販のメルマガ代打担当です。名前はまだありません。

今回の話題はPSポータブルで初のミリオン・ヒットを叩き出した、モンスターハンター ポータブル 2ndについてです。

そうです、PSポータブルでやっと100万本売れるソフトがでたんです。長かった。やっとです。

少し話をニンテンドーDSとPSポータブルに話を戻しましょう。

2005年11月ごろの話です。代打担当は地下鉄でSONYの広告をみたんですね。何の広告かは忘れましたが、ビデオデッキ系のAV機器か何かだったと思います。内容としては動画編集してPSポータブルで、動画を携帯できる!みたいな内容だったと思います。で、代打担当は欲しくなりました。PSポータブルを。代打担当はiPodで音楽を聴くことがとても好きで携帯音楽プレイヤーもSONYかアップルでものすごく迷って最終的にアップルのiPodにしたんですが、PSポータブルで音楽再生も出来し、そのクールな外観も決して嫌いではなかったんです。なので、何かきっかけがあればPSポータブルを買っていました。ニンテンドーDSについてはいっさい考慮しませんでした。ゲーム機、音楽再生、動画再生、しかもゲームソフトの資産も多数あるという状況ですから、PSポータブルのハード的性能が魅力的にうつるのは仕方のないことです。SONYの広告戦略や、デベロッパー(ゲーム・メーカー)の出してくるゲームもその方針でした。

なのでコムショップ通販のメルマガでも、2006年1月にニンテンドーDSの大ブームを受けてSONYのPSポータブル応援文章を書いているんです。「コムショップ通販のお客さんにフィットするのはニンテンドーDSじゃないだろ、むしろPSポータブルだろっ」て思ったんです。今でもあの時に戻れば、その考えは間違っていなかったと思います。あの時点で考えるチャンスが100回あれば100回とも同じ答えをだしていたと思います。

今でもコムショップ通販スタッフ内のPSポータブルの所有率の高さは異常です。すこし前にお客様向けに所有ゲームハード機アンケートをおこなったんですが、PSポータブルの所有率は低くなかったんですね。ちなみにPSポータブルの所有率は30%、ニンテンドーDSの所有率は44%、現状の普及率から考えれば善戦の部類ではないかと思います。

PSポータブルの持つ携帯用ゲーム機としての高いクオリティがいつかお客様に受け入れられるはずだ、とSONYコムショップ通販は思っていたんです。










でもそれは間違いだったのかもしれません。

ここでモンスターハンター ポータブル 2ndに話が戻ります。長かった。やっとです。

コムショップ内でモンスターハンター ポータブル 2ndが大ヒットしているんですよ。いや、代打担当は結局PSポータブルを買わなかったので、「ヒットしているらしい」ですとしか書けませんが。本家コムショップブログにもコムショップ内でのモンスターハンター ポータブル 2ndのヒットの様子が書いてあります。

そもそもモンスターハンター2(ドス)ってPS2でも出ているんですね。でもPS2版では駄目でPSポータブルじゃないといけないらしいんです。

コムショップブログからそのまま引用しますが、要は

家でプレイする暇ないー

持ち運びできて楽

ネットの中の人と遊ぶのではなく実際の友達と遊べるから

ということらしいです。特に3つ目が重要らしいです。

もしかしてPSポータブル初のミリオンヒット商品最大の売りは通信機能で共同作業できること?でもそれってニンテンドーDSでもいいですよね。

すべてのお客様がという極端なことを言うつもりはありません、でも一番売れたソフトで、お客様が必要としていたのはキレイなグラフィックでも、音楽でもなくて、通信機能でのリアルな知人たちと楽しむということだったんです。*1

あれ?SONYは商品の売りどころを間違えていたってことですか?
SONYニンテンドーDSよりもグラフィックがキレイで、通信機能をフルに使ったソフトをばんばん市場に送り出していれば、それをどんどん広告していけばニンテンドーDSに勝てたかもしれなかったってことですか?

もちろん、ニンテンドーDSがすべての客層にアピールしたとか、いろいろありますよ、でも今までのPSポータブルはこのクオリティの映像と音楽が携帯できるハイテク・マシンですってのが売りに見えたわけですよ。だからそれをプッシュしていたわけですよ。少なくとも代打担当にはそう伝わっていたんです。もしかしたら代打担当がぼけていただけかもしれません。でもさ、中古オンリーとはいえ毎週商品についてチェックして、売っている担当がその魅力を勘違いしているということは、やっぱり何か売りどころを押しどころを間違えていたんじゃないかなとも思うわけです。

まあ、そんな、PSポータブルを買わずに最終的にニンテンドーDSを選んだ代打担当のお気に入りのゲームは世界樹の迷宮という通信とかそういうことををいっさい考慮せずに考えられているシングルプレイオンリーのゲームなんですけどね。通信しないとゲームじゃないという風潮は代打担当にはちょっときびしいなあと泣き言でしめたいと思います。

*1:すべての購入ユーザーが同じ理由と言い切るつもりもないですし、代打担当はこのゲームをプレイしていないので言い切ってしまうことができませんので、そんな意見もあります、くらいに思ってください