キムタク引退によせて

やりたかったことは、たったひとつだけ「キムタク引退によせて」という件名のメールが送りたかっただけです。

今日(日曜日)のお昼くらいに代打がコムショップの他の社員さんに宛てて送ったメールを転載します。社長にも送りました。本当はアルバイトさんにも送りたかったんですが、本気で怒られると色々と困るので止めました。代打はアルバイトさんよりはるかに立場が弱いです。一部内容の書換および改行はされていますが、ほぼそのままの内容です。単純に件名「キムタク引退によせて」というメールが送りたかっただけで、どちらかと言えば、出オチのたぐいです。内容は勢いで書きました。事実誤認とかその他間違いなどありましたらお詫びと訂正をします。

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各位

件名は少し東スポチックなものを狙いました。

読売巨人軍木村拓也内野手(37)が今シーズン限りの引退を発表しました。

どんな選手だったかといえば

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19年のプロ生活で1523試合に出場。打率2割6分2厘、53本塁打、280打点を残した。
「生き残るためにどうすればいいかと毎日考えていた。かゆいところに手の届く選手になろうと思っていた。
あっという間の19年間でした」と振り返った。
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 90年のドラフト外日本ハムに入団。以後、広島、巨人と渡り歩いてきた。
内外野すべてをこなすユーティリティープレーヤー、さらにスイッチヒッターとして活躍した。
今季も9月4日のヤクルト戦(東京D)で延長12回、急きょ10年ぶりに捕手を務めるなど存在感を発揮した
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そんなわけで、プロ野球選手、木村拓也について少し書きます。

この人はもともと、日本ハムドラフト外で捕手として入団した選手で高校時代は30本のホームランを打ち、5打席連続三塁打の記録をもち(足が速いということ)遠投は120メートルという、野球選手に必要な要件をほとんど満たす選手だったんですね。才能、素質ということでは高く評価される成績でした。

ただしドラフト外ということは、ある種、選手としては最低ランクの評価での入団だったんです。

素質のあるキムタクですら、プロ野球からすると、どこにでもいる平凡な選手という評価だったんですね。

現実的にこのキムタクはプロとしては一流と呼べる成績は残せませんでした。
でも、プロとしては長く活躍した部類の選手だと思います。

キムタクはプロとして活躍するために 「自分の出来ることは全部やった人」 だと思います。
もちろん、野球選手として器用であったり、才能が他の人よりも抜きん出ている部分が多数あったからだとは思います。

高校時代の成績から考えれば(ホームラン30本は同世代では9番目の記録です)素質ある人で、逆にその成績ゆえに、一歩間違えばプライドの高さのために3-4年でただの一試合も一軍に上がれずプロ生活を終えていてもおかしくないような選手です。

でもプロとして生き残るために必死でいろいろなことにチャレンジした結果が19年間のプロ生活です。ピッチャー以外の8つのポジションをすべて守ることができ、俊足巧打で日本代表にもなりました。

コメントで面白いなと感じたところがあって、それは
「かゆいところに手の届く選手になろうと思っていた。」
の部分でした。

野球選手は監督に使われなければ、試合にも出れないし、一軍にもでれません。ましてやドラフト外の評価の選手は、誰にも期待されていないということです。そんな中でキムタクは、どうやったら自分が長くプロ野球選手として活躍できるかを考え、実践してきた選手なんだと改めて思いました。

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金曜日の朝礼でチャンスの話、運の話が出ました。

キムタクの話はスペシャリストよりユーティリティプレイヤーの方が優れているとかそんな話がしたいわけではなく、「自分の出来ることは全部やれる人」になりたいなあ、とかそんな感じの話です。

運やチャンスは入り口を大きくしたほうに舞い込みやすいとは思っています。

ところで「自分の出来ること」って何?と思った方、それはマーケティングを学んでください。「人に必要とされること」=「自分に出来ること」だと思います。

以上、代打でした。

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プロ野球選手なんてものは代打からすると、物凄い才能のある人の集まりで、高校時代の経歴でもキムタクはすごい選手なんですね。犠打世界一の記録を持つ元読売&中日の川相選手は高校時代はエースで4番だったそうです。その選手たちに「生き残るためにどうすればいいかと毎日考えていた。」と言わせるんだから、すごい世界です。自分に出来ること、人に必要とされることをやって行くのは大変なことですが、才能ある人ですら、こうなんだから、凡人である僕らが手を抜くわけにはいかないんだと日々の生活の中で改めて思いました。